第36回 日本道路会議で奨励賞を受賞しました
2025.11.10
(公社)日本道路協会が主催する第36回日本道路会議において、当社の技術者が「小規模土石流による通行止め災害の発生要因の分析」について発表し、奨励賞を受賞しました。
日本道路会議は、道路行政、建設、維持管理、都市計画、交通に携わる専門家が全国から参加する、日本最大級の道路関連会議です。道路に関する幅広い課題について研究成果を発表し、意見交換を行う場として開催されています。
【発表概要】
発表者:交通基盤計画部 河合亮典
テーマ:小規模土石流による通行止め災害の発生要因の分析
概 要:本発表は、豪雨時における山間道路の強靱化を目的とし、令和2年7月豪雨で小規模土石流による通行止めが多発した飛騨地方の県管理道路を対象に、土砂発生源に着目した要因分析と高リスク渓流の抽出手法を検討したものです。調査の結果、崩壊型土石流の予測は困難である一方、掃流型土石流については、地形条件および渓床堆積土砂の分布に基づき、一定の予測が可能であることが示唆されました。また、掃流型土石流は主に小流域で発生し、地形条件と土壌雨量指数を指標とすることで、高リスク渓流を抽出できる可能性が示されました。なお、防災点検において「比較的安定」とされる流域面積0.15 km²未満かつ勾配30°未満の渓流においても掃流型土石流の発生が確認されており、より適切なリスク評価のためには、移動性の高い渓床堆積物の分布状況を詳細に把握することが不可欠です。


