応用生態工学会 第27回大会で論文を発表しました
2024.09.24
(一社)応用生態工学会の第27回大会(さいたま大会2024)が開催され、当社の技術者が論文ポスター発表を行いました。
応用生態工学会は、「人と生物の共存」「生物多様性の保全」「健全な生態系の持続」を達成することを目標として、生態学と土木工学の技術者や研修者が共同し、活動しています。
当社技術者の発表は、河川工学と生態学を組み合わせた研究内容であり、今回のポスター発表は研究途中段階での発表でしたが、参加者の方々から様々なアドバイスをいただき、今後さらに良い研究成果を目指すことを目的として参加しました。
【発表概要】
土方 宏治
人為改変された河川地形と落葉枝リターによるボトムアップカスケードの関係性について自治体管理の小規模橋梁における定期点検手法の最適化に関する研究
河川の上流域では滞留した「リター」(落ち葉や枝などの有機物)を一次生産者とした栄養カスケードが形成されます。上位栄養段階のバイオマス増加のためには、リターをより多くより長く滞留させられる河道を整備することが効果的と考えられますが、改修された河川地形とリターによるボトムアップカスケードのインパクト・レスポンスの関係性はわかっていません。本研究ではこれを明らかにし、リターによるボトムアップ効果を高められる河川地形について考察し、河川の上流域におけるリターが生態系に与える影響について報告しました。