第31回建設コンサルタント業務技術発表会(中部支部)で「最優秀賞」「優秀賞」を受賞しました
2021.10.11
(一社)建設コンサルタンツ協会 中部支部主催の「第31回 建設コンサルタント業務技術発表会」が、10月8日(金)に開催されました。今回は論文集36編のうち、業務技術部門20編・プレゼンテーション部門4編が発表されました。
当社からは、論文発表2名・プレゼンテーション発表1名が参加し、業務技術部門で「最優秀賞」と「優秀賞」を受賞しました。
※発表論文集は、(一社)建設コンサルタンツ協会 中部支部のホームページに掲載されています。
【発表概要】
川瀬 貴文(最優秀賞)
史跡古墳直下を貫く、Ⅱ期線メガネトンネルの施工法検討
舞鶴若狭自動車道の4車線化事業において、史跡古墳の直下を最大土被り17mで貫く、延長125mのⅡ期線メガネトンネル詳細設計である。既設トンネルは、三本導坑方式を前提として中央支柱が施工されていたが、FEM解析の結果、Ⅱ期線掘削時に中央支柱上方の二次覆工にて応力超過が確認された。そこで、Ⅱ期線トンネルは超近接方式かつ早期閉合したメガネトンネル構造に見直すことで、中央支柱の変位抑制と周辺地山のゆるみ低減を図った。また、施工を終えて、本設計の妥当性について実証確認を行うとともに、工事での変更点を把握し今後の設計における改善点を検証し、IoT技術の活用を前提として地山急変時に大幅な段取り替えを行わない補助工法を用いることで、より実効性の高い設計となることが確認できた。
國島 昌徳(優秀賞)
官民連携によるエリアマネジメントの仕組みづくりと実践について
まちづくり分野における建設コンサルタントの役割は、行政等から業務委託により検討することが一般的であるが、効果的なまちづくり策(エリアマネジント等)の立案においては、自らが資金と知恵を出し当事者として関わり、その経験から提案を行うことが必要であると考えた。
今回の取組みは、山県市において地域活性化を担う拠点施設として体験型農園の運営者として参画したもので、単独企業活動だけでは地元からの信頼や理解を得ることが容易でない課題に直面した。課題解決には、公共との関わりを有すること、地域の活動団体との連携体制を構築することが得策と判断し、具体的に実施した官民連携協定の締結(PPP協定)、産官学金による連携体制の構築といった仕組みづくりのプロセスや留意点を報告した。
本多 茜
アプリ減災教室を用いた企業・団体による職員の災害への備え促進に関する考察
アプリ減災教室を用いることが、企業・団体職員の災害への備えの促進につながることを分析・考察した。アプリ減災教室とは、災害の備えが出来ているかを20問の設問に「はい/少し/いいえ」で回答するwebシステムである。本研究では、企業3社とある市役所で、ヒアリング調査と2度のアプリ減災教室を実施した。その結果、アプリ減災教室の実施は災害への備えを確認するきっかけにはなるものの、促進には至らないことがわかった。このため、職員に災害への備えを促す様々なアクションを試行した後、3度目のアプリ減災教室を実施し、災害への備えの促進の効果を検証した。この結果、災害への備えを促進するためには、アプリ減災教室に加え個人あてのメールが有効であることがわかった。